2009年11月10日

期初面談の大切さ


人事評価制度における“面談”というと、期末のフィードバック面談を想像される方が多いようです。

しかしながら、期の初めに行う期初面談がしっかり行われていないと、フィードバック面談において、「そんなことが求められているなんて、知りませんでした。」と部下から責められることにります。


また、この場合、期中においても、上司が期待する行動を促せていなかったということになります。


期初面談は、部下に求められる役割や能力について、評価シート等を参照しながら確認する場、また部下の役割や責任に相応しい的確な目標設定がなされるように、上司・部下による話し合いを行う場、です。


組織や社員の“これから”を考える重要な場面であり、今後の能力開発課題や目標として重点的に取り組む事項、目標に対する認識の違いやズレを調整します。


   ・自分の職責、役割、役割を認識しているか。
   ・どのような考えを持っているか。
   ・より重要な課題について、“逃げる”“避ける” “無意識”の状態になっていないか。


等をコミュニケーションを通して、お互いの認識共有を図るとともに、部下の動機づけを行うことが目的となります。


上司の取り組み意識によって、部下は「面倒くさい、手間がかかる」と認識するか、能力開発や職場運営の向上につながるか、が変わってきます。

不十分な目標設定は本人の問題ですが、それを承認すれば承認した上司の責任となります。
部下に取り組ませようとする目標や職務について、上司と部下のギャップを埋める事が大切ですので、組織目標などを参照しながら、外部環境、内部環境、組織事情を部下が理解できるよう具体的に説明します。


また、本人の職務上のキャリア開発の希望を聞くことも重要です。特にその背景にある本人の意識、考え方を理解するよう注力し、本人の『夢』と『希望』の裏付けとなる自助努力の度合いや方法を見定めて、指導やアドバイスを行うことも必要となります。

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2009年10月08日

専門職コース設置の難しさ


様々な会社で、総合職コース(職群)や一般職コースに加えて、専門職コースが設けられています。

果たして、この専門職コースの目的とは何でしょうか。
結局のところ、その他のコースとは役割や求められる成果が大きくことなり、そのため評価の視点や処遇のあり方も異なるため、別途コースを設けるのです。


様々なパターンがありますが、よくあるのが以下の3つです。

 @専門性が極めて高い人材で、組織マネジメントの時間やストレスを回避することで、最大限の力を発揮してもらう場合。
 A組織マネジメントの一線から退いた人材、または組織マネジメントを担うポストがない場合。
 B中途入社者の最初の格付け先として、例えば1年間などの期間限定でその能力や成果を見極める場合。


会社によっては、上記またはこれ以外の複数の意味合いを持たせている場合があります。

しかし、複数の意味あいを持たせた場合、この専門職コースの意味合いが曖昧になり、会社として本人にしっかりと説明がつかなかったり、本人の動機づけの低下にもつながります。
一方、@のように、あまりに専門性を高く求め過ぎて、コース設置後、何年経っても未だに、一人も該当しないという会社もよく見受けられます。
いずれにしても、コースの目的、該当する人材、該当するケースなどをしっかり議論し、これに見合った選考基準、人事評価、処遇も合わせて検討する必要があります。
 
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2009年07月29日

人事制度見直しプロジェクトが会社再建の契機に


 

経営再建中のある会社で、人事制度の見直しプロジェクトに参加したケースがあります。
歴史のある会社で、バブル期以前、様々な事業に手を拡げた結果、その反動で負債や業績の落ち込みが大きく、経営再建に至りました。


この10年は、事業の縮小や人件費削減により、組織全体が後ろ向きで、悲観的になっていました。

構築前は、『当社は、様々な事業があるのだから、一つの人事制度を作り上げるのは無理だ。ましてや現場の事情を知らない外部の人間が手伝っても無理だ。』というある幹部の意見も頂きました。


一方で、『当社は、できないと思い込むと、組織で共有することなく、自分で抱え込んで時が過ぎるのを待つ、という体質になっている。
できないから検討しない。この考え方をまず変えなければならない。材料を検討した上で、その上でやるか、やらないかは決めればよい。』

と別の幹部が中心になって、他の幹部層に人事制度の見直す意義を説いていただきました。


このプロジェクトは、1年間続いたのですが、結果として、単に年功序列から能力主義への処遇構造の見直しというだけでなく、会社の変革に向けた一つの契機となりました。


それまでその会社は、部門の垣根が高く、人事制度見直しプロジェクトのような、クロスファンクショナルな検討スタイルは、ほとんど見られませんでした。


部門横断的に話し合いを行い、一つの仕組みを構築するということは、各部門が長年培ってきた慣行にメスを入れることにもなり、他の幹部からの拒否反応もありました。


しかしながら、現状の問題点を洗い出し、経営と社員代表、部門長が活発に議論を交わし合意形成しながら、日程を順守の上、改革を進めるという、一つの成功事例が出来上がったのです。


つまり、今までできなかったことが、やり方を変えることで、“できそうだ”という認識に変わったのです。

人事制度見直しの後、数年が経過しましたが、この会社ではその後、再建のための複数のプロジェクトが社内で立ち上がり、一定の成果を出されています。


今後とも、“会社の力を引きだす”ことに貢献できたらと思います。


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2009年07月08日

新任管理職研修


3日間、東京・代官山にて、産業能率大学が主催する新任管理職研修の講師を勤めてきました。


参加者は、22名。内容的にも盛りだくさんの研修です。


1日目は、管理職にはどのような役割が求められるようになっているか、ということを学習します。

また、面談演習を通して、「組織と人を動かすコミュニケーションの技術」について学習します。


2日目は、ここ数年、団塊の世代の大量退職で、現在、多くの職場で必要に迫られている「部下の指導・育成(OJT)技術」について学習し、実際にOJTプランを作成していただきます。


「目標達成のマネジメント」では、ケースを用いて、内外の環境や上位方針を基に、グループでの共有を通して、目標設定のストーリーを学習します。


「職場の問題解決」では、受講者がこれまで体験した問題事例を教材として、問題解決のプロセスをディスカッションします。


また、3日目は、「活力ある職場づくり」で、チーム活動ゲームを行います。また、「部下のモチベーションを高めるための理論と実践」について学習します。


全部で10セッション程度あり、各セッション、講義の後に1グループ5名〜6名で、作業やディスカッションを実施していただきます。


研修の60%〜70%は受講者の皆さんにやっていただく研修で、決して退屈することはありません。


受講者の皆さんには、研修の場だけで終わる学びではなく、きちんと現場に持ち帰ることができる研修をねらいとし、自分の職場だったらどうするか、ということを様々な視点で考えていただきました。

 
 
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2009年06月30日

考課面談における部下説得のポイント


考課者研修では、目標設定や考課結果を伝達する面談の演習も行います。


面談において最も難しいのは、上司と部下の考えが異なる時に、いかに”部下を説得する”かです。


では、上司が部下を説得するためには、どんな要素が必要なのでしょうか?


3つの要素が必要です。


まず、説得する人に対する信頼性を高めること。


二つ目に、内容に論理性があるかどうか、筋道が通っているか。


三つ目は、情動性があり、相手の感情を動かす働きかけを行っているかどうか。上司がのんべんだらり
と言っても相手の感情は動きません。相手や状況により、どこに重きを置くかは違ってきます。


この3つ以外にも、権威性という要素もあります。社長が言っているなど、感情を動かされるかどうかは別にして、権威だけで説得する人もいます。


コミュニケーションで最も大切なことは、信頼性です。信頼性は、一朝一夕では発揮できません。

普段の言葉遣い、身なりが出てきます。

日々の経験の積み重ねが大切です。


例えばパソコンは、LANや電波がつながりさえすれば、情報のやり取りができますが、人間は信頼関係や信用というインフラがなければ、より良い情報交換はできません。

つまり、日頃の上司の言動が、考課の面談にもかかってくるのです。


 

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2009年06月25日

自治体の目標設定ミーティング


2日間、ある自治体で合計20名の課長と個別ミーティングを行ってきました。


その内容は、課員から提出された複数の目標管理シートを課長と一緒に添削し、今後の期初面談をどのように進めるかを共有するためです。


具体的には、下記のようなポイントを確認します。
 @何を、どれだけ
   ・部署目標と連動しているか。
   ・職場や自身の問題点、課題を踏まえたものになっているか。
   ・他力本願の目標(主体者として自分が入っていない目標)となっていないか。
   ・Before & After(現状・過去と達成後)が、記述されているか。

 Aどのように
   ・達成の道筋となる施策は、具体的に記述されているか。
   ・施策は、時系列に記述されているか。
   ・目標と施策に、論理性があるか。施策を1つ1つ進めていくことで、目標は達成されるか。
   ・抽象表現になっていないか。

 Bいつまでに
   ・施策毎に、取り組みから達成までの時期が記述されているか。

 C難易度
   ・目標レベルは、チャレンジ性があり、役職や等級に相応しいか。


この個別ミーティングを行うことで、通常の集合研修では共有できない、個別の課の状況を踏まえた指導を行うことができます。

私自身も、その自治体特有の状況、例えば「過疎地域の学校の統廃合」「イノシシの捕獲」「地域組合との調整」などを知ることで、一律的な制度運用の問題を認識し、その自治体に対して、突っ込んだご支援ができるようになります。


このミーティングスタイルの研修方法は、大変時間がかかりますが、お客様と弊社の双方にとっても、学びの多いミーティングです。

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2009年06月18日

人材育成の大切なポイントとは?

4月から6月にかけては例年、教育研修(OFF-JT)が多くなる時期です。
今年は不況のためか、立ち上がりが遅く、私自身は、4月及び5月はそれほど研修講師の案件が入っておらず、6月から8月までが多くなっています。


教育研修(OFF-JT)は、日頃の業務を離れた位置や新たな視点で学習する大変良い機会です。


しかしながら、その効果を図ることは難しく、受講直後は、本人の動機付けは上がっているものの、1週間もすると日常に戻り、研修内容が忘れ去られたり、また社内に共有されないという問題があります。


教育研修(OFF-JT)はあくまでも、OJTを補完するための取り組みです。


教育研修(OFF-JT)の効果を高めるためには、研修の目的付けのために研修受講前のレビューを上司と行う、研修後に研修報告に加えて、研修内容を反映したアクションプランの作成と実行、等も大変意味があります。

大切なポイントは、「直属の上司の関わり」です。OJT、OFF-JT、SD(自己啓発)の全てに関わることができるのは、実は直属の上司だけです。

上司が、3つの育成活動に対して、有機的な結合をしていくことが、人材育成にとっては最も大切なことなのです。

そしてこれに加えて、上司は、部下間の相互啓発や職場内の好敵手の配置、教育・啓発の雰囲気・環境づくり、部下本人に気づきを与える、等の環境作りが大変重要です。

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2009年06月16日

労働力人口の減少に対する施策

前回は、日本の労働力人口について述べましたが、今回は、この労働力人口の減少を補う施策について考えてみます。
施策としては、高年齢者の雇用や女性の労働市場への参加促進、少子化対策や多様な働き方の促進などが有効な手段として考えられます。


このような動きによって人々の労働市場への参加が進んだ場合、厚生労働省の報告では2030年の労働力人口は6,180万人になるとのことです。


2007年時点と比較すると、489万人の減少となります。


しかしながら、依然、多くの労働力が不足するものと見込まれます。


このように、労働力不足が進む中、今後は、外国人労働者の積極的な受入れもますます重要になるでしょう。


日本の労働力人口に占める外国人比率 は、2006年時点で1.1%であり、先進国であるアメリカ15.4%、ドイツ8.5%、イギリス5.9%と比べると、低いレベルにあります。

日本の生産性を高めるという観点からすると、単純に低賃金の外国人労働者を増やすという発想では対応できません。


これまでの日本企業、特に日本の企業数の95%以上を占める中小企業においては、主に工場労働者やプログラマー、介護などの特定専門業務、ファーストフードやコンビニエンスストアなどの非専門業務などの外国人労働者の活用は進んでいるものの、企業の中核人材である部長や課長、係長といったマネージャークラスの活用は進んでいません。

今後は、日本国内における労働力不足を補うことだけでなく、質の高い労働力を取り入れ、国内の生産性を高めていくことが大切になります。


中小企業であっても、組織が文化的に多様化することで、グローバル化に対応しやすくなるのはもちろんのこと、柔軟な発想や創造性の高まり、さらには後継者不足の解消なども期待できます。



そのためには、組織が、外国人をコア人材として登用し、活用するための求人・採用からキャリアパス制度、処遇のあり方などの人事制度の整備も必要になります。

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2009年06月04日

少子高齢化と人事制度の関係


2008年の出生率が1.37まで上昇したと厚生労働省より発表がありました。

その原因は、第2次ベビーブーム世代が30代も後半になってきて、結婚が増加していること。08年がうるう年で1日多かったこと、昨年までの景気が後押ししたことなど、いくつか上げられるようです。



少子化や高齢化は、私達の生活や将来に様々な影響を与える大きな問題ですが、実は弊社の専門分野である組織や人事制度にも大きな影響を与えています。


例えば、年功型賃金制度から能力主義・成果主義への移行、定年年齢の延長、女性の積極的な登用、海外への生産拠点の移管などの背景の一つとしては、日本の少子高齢化による労働人口の減少があります。


厚生労働省の試算 によると、日本の労働力人口は、2030年には5,584万人になるそうです。仮に2007年時点の労働力を維持しようと思えば、1,085万人の人手不足ということになります。

2008年から現在にかけては、世界的経済低迷の影響で、むしろ労働力の余剰がクローズアップされていますが、今後10年、20年を考えた時に、天然資源や労働力の少ない日本においては、いかに企業が人材力を活かして付加価値を生み出し、日本の経済力を維持し高めていくか、ということが重要な課題です。

いずれにしても、今回の発表は06年から3年連続出生率が上向いたということで、日本の将来にとって、大変喜ばしいニュースでした。
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2009年05月07日

自治体の被評価者研修


日は、ある自治体で、被評価者向けの研修を行いました。

評価者ではなく、被評価者が対象です。一般職員の皆さんにお集りいただき、3時間の研修を実施しました。

研修の主なポイントは次の3つです。
 @評価制度の基本的な考え方の説明
 A自己評価に際しての評価の付け方(1〜5段階評価の考え方)
 B部署目標と個人目標設定の考え方


自治体職員にとっては、初めて人事評価制度を経験します。各々に、人事評価に対する疑心や先入観があると思いますが、まずは人事評価の基本原則を説明しました。
また、年功主義から能力主義・成果主義の流れ、自治体職員の精鋭化が求められていることなどの世の中の変化についても共有しました。

評価者でなくとも、評価制度では自己評価を行いますので、ケーススタディを通して、1〜5段階の見方について共有しました。

また、部署目標をブレークダウンした上で、個人目標を設定するということ。また、面談では、自分の強みや弱み、やりたいことを説明する責任があることなどを学習していただきました。

やはり、初めての経験でいろいろ不安はあるかと思いますが、この制度をうまく活用して、自己成長や仕事の面白さを見つける機会につなげていただきたいと思います。
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